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西新宿 彩旬亭

2018.07.01ブログ

「法悦」7月号  814号



 眼が覚めると大雨だった


 困ったなぁと思いました


 ますます大雨になりました


 私が勝手に困っているんだなぁ


 と思いました


                 横山定男 
  遺作詩集「ありのままがありがたい」より



青色青光
  
業報にさしまかせて

上記の詩は若い頃から難波別院のご法座に熱心に通い、後に機関紙「南御堂」掲載の写真を長年任されておられた、写真家横山定男さんの七回忌の記念にご遺族が自費出版された詩集「ありのままがありがたい」の中の一編です。
屋外での撮影を予定していたところ、あいにく朝から土砂降りの雨、止むのかな止むのかなと思っていたが、ますます大雨になってしまった。
 しかし、長年仏法聴聞を重ねてこられた横山さんは、自分を見るまなこをしっかりと持っておられたので、全てはご縁、降るべき縁が整えば雨は降り、晴れるべき縁が整えば晴れる、という当然の道理に立ち返ることが出来たのです。
だからこその「私が勝手に困っているんだなぁ」の頷きだったのです。
実に仏道とは自覚道なのです。
仏法という鏡に照らして、我が身の事実が知らされ続ける、そういう営みに他ならないのです。
この事を中国の善導大師は「経教は之を喩ふるに鏡の如し、數々(しばしば)讀み、數々尋ぬれば、智慧を開發(かいほつ)す。」と述べておられます。
真宗大谷派 鶴栖山 安泉寺

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