2018.08.27アーカイブ
2013年9月住職日々随想
住職日々随想
先日の朝日新聞「天声人語」の欄に興味深い記事がありました。
夏休みに入り、お子さんや保護者の方々からの質問に、様々な
分野のご専門の方々がお答えになるという企画がなされました。
ある著名な昆虫博士のもとにも、様々な質問が寄せられたのですが、
その中に「台所に蟻が出て困っています。どうすれば良いでしょう?」
という保護者の方からの質問がありました。
そんな問いに対して普通なら、殺虫剤使用を勧めたり、蟻の通り道を
ふさぎなさい、食べ物、特に甘い物は出しっ放しにしないようにしなさい
とか、アドバイスをすると思うのですが、くだんの博士は「足を下ろす
ときは、十分に気をつけて下ろしてください。」とお答えになったそうです。
長年、昆虫とつきあってこられた方だけに、小さないのちに対しても、
いとおしみの気持ちを忘れずにおられる姿に、思わずほほが緩みました。
インドで生まれた仏教にも、アヒンサー(不殺生)の戒めは有り、
ミミズや地虫などが多く這い出してくる雨季の期間、僧侶は安居(あんご)
と称して、むやみに出歩かずに一つ処にとどまって修行するという決まりが
ありました。それに習って、現在も形を変え、夏安居という修業期間が
仏教各宗派には伝統されています。
仏説無量寿経の異本といわれる大阿弥陀経
にも衆生とは、「諸天・人民・蜎飛(けんぴ)・蠕動(ねんどう)のたぐい
に至るまで…」と押さえられています。諸々の天人、人間、蜎はボウフラ、
飛は鳥や羽虫、蠕は蛇やミミズ、動は四つ足の動物と、生きとし生けるもの
が仏陀のみ教えによって救われていくべき存在。皆な如来の一人子である
と敬われています。
その中でも、人間は一番劣った存在であると言われます。えっ、なぜ?
他の生き物は生き方に迷うということは有りませんが、ひとり人間は
生き方に迷うから、一番劣っているのだと教えられます。
しかし又、生き方に迷うからこそ、道を求めずにはおられない存在。
そう、内に菩提心を宿した、最も仏に近い存在なのだ、と教えられているのです。
人間のおごりを戒め、正しき道に導く仏の深く尊い智慧が、
一層ありがたく思われることです。
9月の行事
・十日(火)午後2時~
門徒女性聞法のつどい
・二十一日(土)午後2時・6時
秋季彼岸永代経・仏教コーラス発表会
(お斎、お抹茶の接待有り)
ご講師 藤井 善隆師
・二十四日(火)午後5時~7時
第五組門徒会研修会
ご講師 澤田 秀丸師
10月の行事
・八日(火)午後2時~
門徒女性聞法のつどい
・二十一日(月)午後2時~
仏教コーラスの会
・二十四日(木)午後2時~
仏教民踊踊りの会
*十一月九日(土)十日(日)実施予定の、当寺
「宗祖親鸞聖人七五〇回御遠忌法要」円成に向け、
実行委員の皆様には日々ご尽力頂いております。
*⒑日の御遠忌庭儀参堂列(お練り供養)に、
お稚児さんを募集しております。どうぞ有縁の
お子達にお勧め下しますよう、宜しくお願い申し上げます。
参加費8.000円(衣装レンタル、草履、記念品、集合写真等込み)
宗派は問いません。ふるってご応募下さいませ。
先日の朝日新聞「天声人語」の欄に興味深い記事がありました。
夏休みに入り、お子さんや保護者の方々からの質問に、様々な
分野のご専門の方々がお答えになるという企画がなされました。
ある著名な昆虫博士のもとにも、様々な質問が寄せられたのですが、
その中に「台所に蟻が出て困っています。どうすれば良いでしょう?」
という保護者の方からの質問がありました。
そんな問いに対して普通なら、殺虫剤使用を勧めたり、蟻の通り道を
ふさぎなさい、食べ物、特に甘い物は出しっ放しにしないようにしなさい
とか、アドバイスをすると思うのですが、くだんの博士は「足を下ろす
ときは、十分に気をつけて下ろしてください。」とお答えになったそうです。
長年、昆虫とつきあってこられた方だけに、小さないのちに対しても、
いとおしみの気持ちを忘れずにおられる姿に、思わずほほが緩みました。
インドで生まれた仏教にも、アヒンサー(不殺生)の戒めは有り、
ミミズや地虫などが多く這い出してくる雨季の期間、僧侶は安居(あんご)
と称して、むやみに出歩かずに一つ処にとどまって修行するという決まりが
ありました。それに習って、現在も形を変え、夏安居という修業期間が
仏教各宗派には伝統されています。
仏説無量寿経の異本といわれる大阿弥陀経
にも衆生とは、「諸天・人民・蜎飛(けんぴ)・蠕動(ねんどう)のたぐい
に至るまで…」と押さえられています。諸々の天人、人間、蜎はボウフラ、
飛は鳥や羽虫、蠕は蛇やミミズ、動は四つ足の動物と、生きとし生けるもの
が仏陀のみ教えによって救われていくべき存在。皆な如来の一人子である
と敬われています。
その中でも、人間は一番劣った存在であると言われます。えっ、なぜ?
他の生き物は生き方に迷うということは有りませんが、ひとり人間は
生き方に迷うから、一番劣っているのだと教えられます。
しかし又、生き方に迷うからこそ、道を求めずにはおられない存在。
そう、内に菩提心を宿した、最も仏に近い存在なのだ、と教えられているのです。
人間のおごりを戒め、正しき道に導く仏の深く尊い智慧が、
一層ありがたく思われることです。
9月の行事
・十日(火)午後2時~
門徒女性聞法のつどい
・二十一日(土)午後2時・6時
秋季彼岸永代経・仏教コーラス発表会
(お斎、お抹茶の接待有り)
ご講師 藤井 善隆師
・二十四日(火)午後5時~7時
第五組門徒会研修会
ご講師 澤田 秀丸師
10月の行事
・八日(火)午後2時~
門徒女性聞法のつどい
・二十一日(月)午後2時~
仏教コーラスの会
・二十四日(木)午後2時~
仏教民踊踊りの会
*十一月九日(土)十日(日)実施予定の、当寺
「宗祖親鸞聖人七五〇回御遠忌法要」円成に向け、
実行委員の皆様には日々ご尽力頂いております。
*⒑日の御遠忌庭儀参堂列(お練り供養)に、
お稚児さんを募集しております。どうぞ有縁の
お子達にお勧め下しますよう、宜しくお願い申し上げます。
参加費8.000円(衣装レンタル、草履、記念品、集合写真等込み)
宗派は問いません。ふるってご応募下さいませ。
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