住職日々随想

過日の朝日新聞「天声人語」に吉野弘さんの
「恥」という歌が紹介されていました。

心に耳を押し当てよ
聞くに堪えないことばかり

ずいぶん昔の事ですが、前住職がまだ若かった頃、
篤信者のお同行のおばあちゃんに「この手を見てみなはれ、
ご院さんには見えへんやろうけど、私には蛇のウロコが見え
まんねん。」と、ご自身のこころが蛇蝎のようだと、深い慙愧
の念を仰られたと、その言葉に深い感銘を受けたことを語って
おりました。
私たちはつい目の前にあるものに心奪われ、見る事は出来ても、
見抜く事は容易には適いません。また、聞く事は出来ても聞き取る
力は持ちません。親鸞さまは「愚禿悲嘆述懐和讃」に

悪性さらにやめがたし　こころは蛇蝎のごとくなり
修善も雑毒(ぞうどく)なるゆゑに
虚仮(こけ)の行とぞなづけたる

無慚無愧のこの身にて まことのこころはなけれども
弥陀の回向の御名なれば 功徳は十方にみちたまふ

と、蛇や蠍のように浅ましい我が身、我がこころも、阿弥陀仏の
御名に呼び覚まされて、頭の下がる広やかな世界を賜ったと、
その感動をうたっておられます。
心耳・心眼とも云われるこころの耳と目を賜ってこそ、受け取れる
世界が、実にここに開かれてあったのです。

十一月の行事

８日　（日）午後１時～　　おみがき清掃奉仕

報　恩　講
１２日（木）午後２時　大逮夜　　　　　　　
　　　　　　夕方７時　御伝鈔拝読　　　　　
１３日（金）午後２時　結願日中　　　　　　
　　　　　　ご法話　泉大津　南溟寺　戸次公正師
　　　　　（お抹茶・お斎のご接待有ります。）

１５日（日）秋の日帰りバスツアー
親鸞聖人の生活の師「教信沙弥」ゆかりの地
を訪ねて…姫路方面の予定です。

２６日（木）午後２時～　　仏教民謡踊りの会

３０日（月）午後２時～　　仏教コーラスの会

十二月の行事

９日 （火）午後２時～　 門徒女性聞法の集い
　　　　　　　　　　　　　　和讃を読む　１３
１２日（土）午後４時～　　祥月講・同朋の会聞法会
　　　　　　　　　　　　　ご法話　講師未定　

２０日（日）午後１時～　　年末のおみがき清掃奉仕
　　　　　　　　　　　　　おみがき後懇親の小宴

３１日（木）夜十一時半～　歳暮勤行・除夜の鐘

＊十二月の仏教民謡踊りの会、仏教コーラスの会は日時未定です。
＊本堂内すべて椅子席、床暖房完備、どなた様もお気軽にお越し下さいませ。