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西新宿 彩旬亭

2024.04.30ブログ

法悦 5月

法 悦5月号 884号

ごはんの時に 六年 山崎まどか

人間は生きるために
にわとりも殺さなくちゃいけないし
豚も殺さなくちゃならない。
生きてるっていうことは
ずいぶん迷わくをかけることなんだ。
自分で自分のこと全部できたら
人は一人ぼっちになってしまう。
他人に迷わくをかけるということは
その人とつながりをもつことなんだ。
他人の世話をすることは
その人に愛をもつことなんだ。
生きるっていうことは
たくさんの命とつながりをもつことなんだ。

お乳をやった私
あたたかいからだを押しつけてきた子牛を
私は思った。   (一部略)

青色青光

最近たまに、いわゆる『墓じまい』『仏壇じまい』の勤行のご依頼を頂く
ことがあります。
後継者がなく致し方ない場合もありますが、中には「子どもには迷惑を
かけたくない。若い者の手を煩わせたくないから」と仰る方もあります。
残念ながら、お内仏やお墓を負の遺産と捉え、自身の存命中に何とかしたい
と思われる方が少なからずおられるようです。
もちろん、あえて迷惑をかける必要はありませんが、生まれてきてから
今日まで、誰の手も煩わさず、何ものにも迷惑をかけずに生きてこれた者が、
一人でもいるのでしょうか? そこには、この身に受け続けてきた恩に頭の
下がらない傲慢さが見え隠れしています。
蓮如上人の和歌に「形見には六字の御名をとどめおく なからん世には
誰ももちいよ」と、真に伝え続けなければならない遺産とは、財産など
ではなく、恩を知って、南無阿弥陀仏と手の合わさるその心なのだと。
確かに形は無くても手を合わせることは、いつでもどこでも可能です。
しかしお浄土の型どりであるお内仏は、かたくなな心を自然に開き、
素直に自身と向き合う事を可能にする、かけがえのない場なのです。

住職日々随想

戦争が 廊下の奥に 立っていた
渡邉白泉

国賓としては9年ぶりに、岸田首相が訪米し、大変な歓迎を受けた
そうです。
その背景には、世界的な安全保障環境の悪化に伴い、民主主義と
いう価値観を共有する両国の関係の重要性が、かつてなく高まっている
との認識があります。
安倍内閣は、多くの国民の懸念と反対の声を押し切り、集団的自衛権
の行使を容認する方針を決めました。
続く現岸田内閣は国会の議論すら経ず、独裁国家さながらに、閣議決定
だけで防衛費の倍増を決めました。
今回の訪米では、さらに一歩踏み込んで、自衛隊と米軍の一体化を
より推し進め、実質的に自衛隊が米軍の指揮権下に入ることを容認する
とともに、『敵基地攻撃能力』という、どこからが攻撃でどこからが
反撃なのかすら曖昧なまま、防衛力を強化するとの名目で、やや旧式な
ミサイルを大量購入するなど、気になる約束を多く交わしてきたようです。
アメリカは言わずと知れた軍事大国、軍産複合体がその経済を支えています。
いわゆる武器商人の中には、「戦争が起きて武器が売れるのじゃない。武器を
売るために戦争を起こすのだ」と豪語する者までいます。
そんな米国にとって、日本はいくら高価でも、型遅れでも、言い値で
『防衛装備品』を買ってくれる上得意でもあります。
タレントのタモリさんが、黒柳徹子さんとの対談で現在の状況を
「新しい戦前のはじまり」と仰いましたが、単なるジョークと笑い飛ばせ
ないものがあります。
事実、この言葉に瞠目された黒柳さんが、改めてこの状況に警鐘を
鳴らすべく「窓際のトットちゃん」の新組版を出版されました。
80年近く続けてきた日米の「主従関係」は、容易に解消できないでしょう。
が、互いに独立し尊重し合い、言うべきことはしっかりと伝えられる、真の
パートナーとなるべく、努力を怠ってはならないのです。
親鸞聖人はご消息のなかで「世の中、安穏なれ。仏法広まれ」と表白して
おられますが、真の平和・安穏への道は、私たち凡夫の「おのれ良ければ全
てよし」とする我執の闇を、仏智を頂き、どこまでも明らかにし続ける
ところにこそあると、お示し下さるのです。

真宗入門 「肩(かた)衣(ぎぬ)」

問い お寺に行くと、ご門徒さんが「肩衣」という
ものを着けておられました。どのような意味があるのでしょうか?
答え 肩衣とは、真宗門徒が寺院での法要やお内仏
(仏壇)の前で、お参りするときに用いる礼装品です。
もともとは、江戸時代に礼装の一種として用いられていた裃(かみしも)
が起源で、裃の上半身部分が簡略化され、定着した物が肩衣である
といわれています。
現在では、肩衣をさらに簡略化した「畳肩衣」や「略肩衣」があり、
念珠を手に持ち、肩衣を付けた姿が、真宗門徒の礼装とされています。
種類には、真宗本廟(東本願寺)などで帰敬式(おかみそり)を受け、
仏弟子となる儀式を終えられた方への記念品として、「略肩衣」が授与
されているほか「法義相続・本廟護寺(宗祖親鸞聖人の教えを受け継ぎ、
真宗本廟を崇教護寺すること)の趣旨にご賛同頂いた方が納められた
金員の賞典として、「畳肩衣」「略肩衣」が授与されています。
また、寺院によっては門徒用として、肩衣が作られている場合もあります。
肩衣を持ち運ぶ際には、風呂敷や袋などに納めます。一時的にそばに
置くときも、畳や床に直に置かずに、丁寧に扱うよう心がけましょう。

法語の味わいー法語カレンダー5月号よりー

弱くても 愚かでもいいと 阿弥陀さま

阿弥陀さまの智慧のお働きが「南無阿弥陀仏」というお念仏となって、
「心配するな。必ず護り、救うぞ」と導いて下さいます。
自身念仏者でもあった金子みすずさんの詩の「私と小鳥と鈴と」の中に
「みんなちがってみんないい」という一節があり、その詩情に子供も大人も
魅了されました。
そのような心がふんわり包まれる時代は過ぎ、現代は、多くの人が
生きづらさを感じる時代とのことです。
ひたすら経済成長を追求する現代社会、効率優先で勝ち組となるため
には他を蹴落としてでも、という価値観と「みんなちがってみんないい」
とは相容れません。
わたしをそのままで認め、つらかったら休んでもいいんだよと、決して
見捨てず、いつも寄り添って下さるみほとけが阿弥陀さまです。

坊守便り ーはなまつりー

お釈迦様のお誕生をお祝いする花まつりをお勤めさせて頂きました。
宮殿にお釈迦様を配した花御堂をとりどりの色あざやかな花でかざり、
甘茶を誕生仏にかけて拝みます。
これはお釈迦様がお生まれになったとき「9匹の龍が天から現れ、
甘露の雨を降らせた」という、伝説にちなんでいます。
当寺では、先の境内修復事業で誕生仏の石仏をお迎えし、子供たちの
健やかな成長を念じています。
今年はこどもクラブをされているご門徒の中峯佳代子さんが、子育て中の
親子さんをお誘い下さり、また陽気なウクレレ奏者さんもお連れ下さいました。
また生野区で活動中の紙芝居の会「すみれ会」さんにもご縁をいただき、
皆で紙芝居を楽しみました。
ご門徒の大橋了巳さんが、ゆるキャラ「いくみん」に扮して、大汗を
かきながら大活躍して下さいました。
午後からは同朋会の吉川美登利さんが、折り紙細工のワークショップを
して下さいました。
皆様でスーパーボールすくいや、綿菓子屋さんもして下さったりと、
大人も楽しい花まつりとなりました。

五月の行事

2 日(木)午前10時半~ ピラティス

16日(木)午前10時半~ ピラティス

18日(土)午後2時~ 同朋の会聞法会
「歎異抄に聞く」
*「歎異抄」テキストお持ちの方はお忘れなく。

六月の行事

6 日(木)午前10時半~ ピラティス

15日(土)午前9時~12時 大阪教区 同朋大会

20日(木)午前10時半~ ピラティス

* 6月の同朋の会は、教区同朋大会への参加に振り替えます。
参加ご希望の方は安泉寺
06(6731) 4907までご連絡下さい。
真宗大谷派 鶴栖山 安泉寺

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