2025.02.28ブログ
2025年3月
2025年3月
法 悦3月号 894号
「共感」というのは
他人と同じ思いになること
そこに自分の気持ちを
探し当てること
ではなく
むしろ
わからないからこそ わかりたい
と思うところに
生まれるもの
小説家 柴崎友香
青色青光
阿弥陀如来は仏となられる前、
法蔵と名乗られる菩薩様でした。
大乗の全ての菩薩方は、仏道を成就し仏と成るに当たって、必ずお誓いを
立てられますが、法蔵菩薩は「一切の衆生のうち、私の名を称え成仏しない
ものがあるならば、私は仏とは成りません。」という、かつて誰も起こした
ことのない無上殊勝の誓願をお建てになって、気の遠くなるような長い思惟
を重ね、無限の歳月ご修行をされて、ついに阿弥陀仏と成られました。
願が成就しなければ仏とは成らない、と誓われた法蔵菩薩が成仏された、
とはどういうことでしょう?
親鸞聖人が尊ばれた七高僧の第一、龍樹菩薩の『中論』に「観念可燃品」
のお譬えがあります。
「譬えば火は木より出て、火は木を離れることを得ざるなり。木を離れざるを
以ての故に、則ち能く木を焼く。木、火と為る。木を焼いて即ち火と為るが
如し。」と、たいまつを持って灯火を点じて回っているうちに、ついに
たいまつ自身も火となったというお譬えですが、衆生救済のお仕事を無心に
続けるあまり、自らも成仏してしまわれたと。
ということは、一切衆生は「南無阿弥陀仏」と阿弥陀様の御名のもと、
すでに成仏が約束されていると。
私たちはすでに阿弥陀仏の救いに預かっている、お念仏は仏恩報謝の
勤めに他ならないと知られるのです。
住職日々随想
アメリカ第一主義を掲げるトランプ氏が、大統領に就任するやいなや、
矢継ぎ早に大量に発する大統領令により、世界中に混乱と緊張が生まれて
います。
その中には、あまりにも攻撃的で独善的なものや、真偽も定かではない
情報に基づくものも、多くあるように思われますが、検証する暇もない
ほどの量に対応しきれずにいる有様です。
しかし、それはアメリカ一国に限ったことではなく、世界中至る所で、
フェイクニュース(偽情報)が問題を引き起こしています。
司法、立法、行政に次ぐ権力を持つものとして、マスメディアを
「第四の権力」などと呼ぶことがありますが、新聞、テレビ、ラジオ
などの既存メディアそのものも、改めてその存在意義が問われています。
ジャーナリストの上杉隆氏は、まともなメディアの必須条件として
以下のものを挙げています。
1.バイライン(記事に署名がある)
2.ソース(情報源を明らかにしている)
3.クレジット(引用、参照元を明らかにしている)
4.コレクション(訂正欄が有り、人間は間違いを犯すものとの視点に
立って、遠い過去の記事であっても、訂正を記載する)
5.オプエド Op-ed(opposite the editorial page)反対意見を署名付き
で掲載する。
SNSなどの発達によって、誰もが情報の受信者とも発信者とも
なれます。それだけに真偽を見極めるまなこを持ち、誰もが傷つけ合う
ことのない、責任ある心構えを持つが必要なのです。
お釈迦様も仏教に帰依する人が増えたことにより、それを妬む人
から誹謗中傷をお受けになられました。
ある男がお釈迦様に対して、口を極めて悪口雑言の限りを投げつけた
とき、お釈迦様は黙ってただ聞いておられました。が、散々罵った男が
疲れ果てたとき「あなたが家で客人に差し出した食事を、もしその客人が
食べなければ、その食事は結局あなたのものになるだろう。
それと同じように、私はあなたが差し出した悪口を受け取らない
(食べない)。その悪口は、差し出したあなたのものだ。そのまま
持って帰るがよい」とおさとしになられました。
親鸞聖人も「念仏の法を尊ぶ人もあればそしる人もあるだろう」と、
お釈迦様がかねてより説いておられるのだから、念仏をそしる人が
あることは、むしろ念仏の法の真実なることを証していることに
他ならない、と説いておられます。
真宗入門「お守り」法語の味わい
ー法語カレンダー3月号よりー
娑婆の縁尽きてお浄土へ
懐かしい方々が待っている
「倶会一処」 浄土真宗の教えで
「ともに一つところで会う」という事を申します。
存命中は角突き合わせていたような関係であったとしても、
阿弥陀様の極楽浄土では、怨親の別を越えて、相まみえたい
と願う言葉です。
私たちがお称えするお念仏、南無阿弥陀仏は「我にまかせよ、
必ずあなたを救う」という阿弥陀さまのおよび声です。
そのおよび声、願いをそのまま疑いなく聞かせていただき、
娑婆の縁尽きいのち終えて即、阿弥陀さまのお働きによって、
お浄土に参らせて頂くのです。
私たちは死んで冥途のような暗い世界へいくのではなく、
阿弥陀さまの限りない光の世界であるお浄土に参らせて
いただくのです。
そこではお念仏に出遭い、先だってお浄土に還られた
懐かしい方々が「ようこそ ようこそ」と暖かく迎えて
くださることでしょう。
坊守便り ー 音楽法話と節談説教 ー
2月の安泉寺聞法会は、ギターを抱えて
日本全国を回っておられる女性僧侶、鈴木君代師に
オリジナル楽曲とご法話をお聞かせ頂く予定でした。
20年ぶりのご縁でしたが、残念なことにお身内に
急なご不幸があり、二日前にお越しいただけないと
ご連絡を頂きました。
毎月の例会枠でしたが、直前のことでもあり
「今月はコンサートですよ」とご案内していたため、どう
しようかと困惑いたしましたが、様々当たらせていただいて、
幸い、以前にも一度お越し頂き、すばらしく感銘深い節談説教
をお聞かせ下さった、園家信勇師が引き受けて下さいました。
不安な気持ちが一転、嬉しい爽やかな気持ちとなってご門徒
の皆様とお待ちしました。
園家先生は長年現役で本山の御堂の仕事をしておられ、
正しい仏事を知っていただきたいと願われて、お説教の合間に、
仏飯の盛り付けのコツや、大きな花を入れる花筒をご持参
頂き見せて下さいました。
そして、お説教ではお話の盛り上がりに合わせて、皆で
「南無阿弥陀仏」と、大きな声で受けの念仏を称えます。
大きな声でお念仏を呼び掛けながら、自身のことを後回しに、
ひたすら孫の身を案じ骨身を惜しまぬおばあ様のお話で、
私たち凡夫がみ仏を念ずるに先だって、阿弥陀様のお前を
救うのお慈悲が先手であったとのお話しでした。
引き込まれて涙の止まらぬご門徒方でございました。
先生のファンが着実に増えたことでした。
南無阿弥陀仏
三月の行事
13日(木) 午前10時半~ ピラティス
15日(土) 午後2時~ 春季彼岸会・永代経法要
ご法話 伊勢 道浄寺 酒井正夫師
27日(木) 午前10時半~ ピラティス
四月の行事
3日(木) 午前10時半~ ピラティス
10日(木) 午前10時半~ ピラティス
17日(木)~20日(日)
大阪教区・難波別院 宗祖親鸞聖人ご誕生850年・
立教開宗800年慶讃法要
*20日に当寺より団体参拝いたします。。
「共感」というのは
他人と同じ思いになること
そこに自分の気持ちを
探し当てること
ではなく
むしろ
わからないからこそ わかりたい
と思うところに
生まれるもの
小説家 柴崎友香
青色青光
阿弥陀如来は仏となられる前、
法蔵と名乗られる菩薩様でした。
大乗の全ての菩薩方は、仏道を成就し仏と成るに当たって、必ずお誓いを
立てられますが、法蔵菩薩は「一切の衆生のうち、私の名を称え成仏しない
ものがあるならば、私は仏とは成りません。」という、かつて誰も起こした
ことのない無上殊勝の誓願をお建てになって、気の遠くなるような長い思惟
を重ね、無限の歳月ご修行をされて、ついに阿弥陀仏と成られました。
願が成就しなければ仏とは成らない、と誓われた法蔵菩薩が成仏された、
とはどういうことでしょう?
親鸞聖人が尊ばれた七高僧の第一、龍樹菩薩の『中論』に「観念可燃品」
のお譬えがあります。
「譬えば火は木より出て、火は木を離れることを得ざるなり。木を離れざるを
以ての故に、則ち能く木を焼く。木、火と為る。木を焼いて即ち火と為るが
如し。」と、たいまつを持って灯火を点じて回っているうちに、ついに
たいまつ自身も火となったというお譬えですが、衆生救済のお仕事を無心に
続けるあまり、自らも成仏してしまわれたと。
ということは、一切衆生は「南無阿弥陀仏」と阿弥陀様の御名のもと、
すでに成仏が約束されていると。
私たちはすでに阿弥陀仏の救いに預かっている、お念仏は仏恩報謝の
勤めに他ならないと知られるのです。
住職日々随想
アメリカ第一主義を掲げるトランプ氏が、大統領に就任するやいなや、
矢継ぎ早に大量に発する大統領令により、世界中に混乱と緊張が生まれて
います。
その中には、あまりにも攻撃的で独善的なものや、真偽も定かではない
情報に基づくものも、多くあるように思われますが、検証する暇もない
ほどの量に対応しきれずにいる有様です。
しかし、それはアメリカ一国に限ったことではなく、世界中至る所で、
フェイクニュース(偽情報)が問題を引き起こしています。
司法、立法、行政に次ぐ権力を持つものとして、マスメディアを
「第四の権力」などと呼ぶことがありますが、新聞、テレビ、ラジオ
などの既存メディアそのものも、改めてその存在意義が問われています。
ジャーナリストの上杉隆氏は、まともなメディアの必須条件として
以下のものを挙げています。
1.バイライン(記事に署名がある)
2.ソース(情報源を明らかにしている)
3.クレジット(引用、参照元を明らかにしている)
4.コレクション(訂正欄が有り、人間は間違いを犯すものとの視点に
立って、遠い過去の記事であっても、訂正を記載する)
5.オプエド Op-ed(opposite the editorial page)反対意見を署名付き
で掲載する。
SNSなどの発達によって、誰もが情報の受信者とも発信者とも
なれます。それだけに真偽を見極めるまなこを持ち、誰もが傷つけ合う
ことのない、責任ある心構えを持つが必要なのです。
お釈迦様も仏教に帰依する人が増えたことにより、それを妬む人
から誹謗中傷をお受けになられました。
ある男がお釈迦様に対して、口を極めて悪口雑言の限りを投げつけた
とき、お釈迦様は黙ってただ聞いておられました。が、散々罵った男が
疲れ果てたとき「あなたが家で客人に差し出した食事を、もしその客人が
食べなければ、その食事は結局あなたのものになるだろう。
それと同じように、私はあなたが差し出した悪口を受け取らない
(食べない)。その悪口は、差し出したあなたのものだ。そのまま
持って帰るがよい」とおさとしになられました。
親鸞聖人も「念仏の法を尊ぶ人もあればそしる人もあるだろう」と、
お釈迦様がかねてより説いておられるのだから、念仏をそしる人が
あることは、むしろ念仏の法の真実なることを証していることに
他ならない、と説いておられます。
真宗入門「お守り」法語の味わい
ー法語カレンダー3月号よりー
娑婆の縁尽きてお浄土へ
懐かしい方々が待っている
「倶会一処」 浄土真宗の教えで
「ともに一つところで会う」という事を申します。
存命中は角突き合わせていたような関係であったとしても、
阿弥陀様の極楽浄土では、怨親の別を越えて、相まみえたい
と願う言葉です。
私たちがお称えするお念仏、南無阿弥陀仏は「我にまかせよ、
必ずあなたを救う」という阿弥陀さまのおよび声です。
そのおよび声、願いをそのまま疑いなく聞かせていただき、
娑婆の縁尽きいのち終えて即、阿弥陀さまのお働きによって、
お浄土に参らせて頂くのです。
私たちは死んで冥途のような暗い世界へいくのではなく、
阿弥陀さまの限りない光の世界であるお浄土に参らせて
いただくのです。
そこではお念仏に出遭い、先だってお浄土に還られた
懐かしい方々が「ようこそ ようこそ」と暖かく迎えて
くださることでしょう。
坊守便り ー 音楽法話と節談説教 ー
2月の安泉寺聞法会は、ギターを抱えて
日本全国を回っておられる女性僧侶、鈴木君代師に
オリジナル楽曲とご法話をお聞かせ頂く予定でした。
20年ぶりのご縁でしたが、残念なことにお身内に
急なご不幸があり、二日前にお越しいただけないと
ご連絡を頂きました。
毎月の例会枠でしたが、直前のことでもあり
「今月はコンサートですよ」とご案内していたため、どう
しようかと困惑いたしましたが、様々当たらせていただいて、
幸い、以前にも一度お越し頂き、すばらしく感銘深い節談説教
をお聞かせ下さった、園家信勇師が引き受けて下さいました。
不安な気持ちが一転、嬉しい爽やかな気持ちとなってご門徒
の皆様とお待ちしました。
園家先生は長年現役で本山の御堂の仕事をしておられ、
正しい仏事を知っていただきたいと願われて、お説教の合間に、
仏飯の盛り付けのコツや、大きな花を入れる花筒をご持参
頂き見せて下さいました。
そして、お説教ではお話の盛り上がりに合わせて、皆で
「南無阿弥陀仏」と、大きな声で受けの念仏を称えます。
大きな声でお念仏を呼び掛けながら、自身のことを後回しに、
ひたすら孫の身を案じ骨身を惜しまぬおばあ様のお話で、
私たち凡夫がみ仏を念ずるに先だって、阿弥陀様のお前を
救うのお慈悲が先手であったとのお話しでした。
引き込まれて涙の止まらぬご門徒方でございました。
先生のファンが着実に増えたことでした。
南無阿弥陀仏
三月の行事
13日(木) 午前10時半~ ピラティス
15日(土) 午後2時~ 春季彼岸会・永代経法要
ご法話 伊勢 道浄寺 酒井正夫師
27日(木) 午前10時半~ ピラティス
四月の行事
3日(木) 午前10時半~ ピラティス
10日(木) 午前10時半~ ピラティス
17日(木)~20日(日)
大阪教区・難波別院 宗祖親鸞聖人ご誕生850年・
立教開宗800年慶讃法要
*20日に当寺より団体参拝いたします。。
New Article
Archive
- 2025年2月
- 2025年1月
- 2024年11月
- 2024年9月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年8月
- 2021年6月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2020年12月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年3月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月